最も美しいシクロスポルティフ「ラ・マーモット」参戦記 その2 2015参加 弦巻様


○当日(74日)

 4時起床。日本にいる家族から応援のメッセージが入っていた。気合いが入る。

朝食は、ペンネとコーヒー、ジャム付パンなど。

 

 朝の準備をしてから、車でスタート地点のブールドワザンに降りる。多くの選手は自転車で下っていた。イギリスのサイクリスツ・ファイティングキャンサーチームのメンバーが通りがかり、一緒に写真を撮らせてもらった。自分は25歳の時に胃がんになり80%を切除した。

 

 召集場所とスタート時間はゼッケン順に決まっていて、300番台の斉藤さんは7時、残る3人は3000番台で730分 のスタートだ。待ち時間に何人かと話したがベルギー、オランダの人が多かった。関西弁なまりの英単語の羅列だがそこは自転車乗り同士、話は通じるのだ。大 抵の人は我々の事を欧州に住んでいる日本人と思うようで、マーモットを走るためだけに来たと言うと「そりゃスゴイな、幸運を!」と応援してくれた。旅人効 果ってヤツですね。スタート地点に移動すると、ますます気分は高揚してくる。周りの選手達もワクワクしているのが伝わる。

 

○ブールドワザン~グランドン峠~サン・テティエンヌ・ド・キュイーヌ

727分、スタート! はじめの7km程は平坦区間である。近藤さんと加藤さんは、かなりのスピードで先に行ってしまった。自分は心拍計を見ながらペースの合う集団に入って進む。

 

10km地点のアレモンからグランドン峠への本格的な上りが始まる。この辺りは勾配がコース全体を通し一番急な場所がある。下って15%の上り返しという所も23回あって、大人数だとやはり詰まってしまったが、二日前に車で下見していたので上手くこなせた。

序盤は皆元気だし東洋人は目立つ為、良く声をかけられた。(こちらからも声かけましたが)。英語ができる人が多かった。自分が出場したサイクリングイベントの記念ジャージを着ている選手も多く、それが話のキッカケになったりする。「勾配30%っ て背中に書いてある! マジ?!」「ホンマやで、クレージーな坂なんやけど、ちゃんと走り切ったで」とか。別府史之選手の日本チャンピオンジャージレプリ カを着ている選手(オジサンです)もいて、突っ込んだらちょっとハズカシそう(笑)。俺はフミのファンなので、嬉しかったし元気が出た。

「そ のトリプルギア、いいね」と声をかけられた。なんというか沈着冷静なストレーカー司令官みたいなイギリス紳士だった。「うん。身体の負担少なくクランク回 せるし、ムッチャええよう。俺、イギリスの人のマーモットに関するブログを沢山読みましたよ。トレーニング方法とか、完走のコツとか・・・」と、話が盛り 上がったが、ふと心拍計を見るとオーバーペース!「あ、俺ペース早すぎるから下がるわ」と言うと、彼はとても印象的な事をやってくれた。

「自分のペースを守ること、補給を沢山摂ること、これが一番だ。さもなくば、」と、左手の閉じた5本の指を開いて、「ボン!」

はははっ、全くその通り! 

ここに至るまで何回、俺はその「ボン!」をやってしまった事か! 

今日はしっかりとペースを守って完走つもりです。

 やがて森から草原に変わり、明るい視界が広がった。道のずっと先まで自転車の列が続いている。ちらっと後ろを見ればまたずっと自転車が続いている。素晴らしい景色だ。

グランドン峠の頂上付近で、クリスチャン監督から補給を受け取る。36km地点の峠には公式補給場所がある。必要ないのに少し覗いてフルーツ類をもらい、トイレを済ませてから下りに入った。ここから20kmは危険なのでタイムが計測されないようになっている。長い下りは、ある意味上りより大変で、肩が凝り、ブレーキを持つ指先が痺れてきた。話には聞いていたが本当にそうなるのだね。途中で休んでいる選手もいてそうしようかとも思ったが、結局は標高1,924mの峠から450mのサン・テティエンヌ・ド・キュイーヌの街まで一気に下った。

その3へ続く・・・






**********************************
海外トレイルラン・サイクリングの専門店 フィールズオンアース
フィールズ・オン・アース
**********************************