2018 11月 インドネシアBTSウルトラ参加ツアー 片岡様170㎞ 「優勝」参戦記 その2


インドネシアBTSウルトラ170㎞ 参加ツアーに参加された片岡様の 激走参戦記 その2

170㎞終盤のハイライト、ボロモ火山の火口1周+超絶ナイフエッジトレイルの景色

【1時間あったタイム差が15分に!!】

順位は気にしないと言っていたけれど、やはり負けたくないし、サポートしてくれている久保さんとメルディさんに報いたい!
幸いにも登る足に力が戻ってきていたのでこの登りで勝負を賭けました!
ココで1時間作れたら絶対追いつかれないと!

まず位置がバレないようにリアの点滅ライトを消します。振り向く時はヘッドライトを消します。(勝負かけるってそこかよ!(笑))

しばらく頑張って登ってライトの位置を確認するとどうも離れてます。
おそらく前のエイドで先を急いで補給が足りてない。アドバンテージは俺にある!

トップを行く片岡さんを追いかける2位、3位の地元選手

外輪山を登り直すと、何故か登るはずなのにマーキングはドンドン下に…今回はちゃんと降りる前に地図を確認しましたよ!
でも、合ってる…一旦火口原に降りてから登るんだった…

スタート7㎞で登場するあの壁をもう一回登るのかと気が滅入る。
でも勝負モード中なので火口原を歩かず走りきって500mの壁の一気登りに突入!
登り途中から火口原を見下ろせるので後続との差が測りやすい。

【15分まで詰まった差を、再び!】



一度も止まらずに登りきって、まだ後続が火口原に到達していないことを確認して勝利を確信!

ココで追いついてこれない選手なら、この先も追いついてこれないだろうと…あとは自分との勝負。
30㎞レースに参加する久保さんのスタート6時半に間に合うこと!

2晩目に入って流石に眠気がキツくなってきました。幻覚はないものの、歩きながら夢を見ること複数回…コレはいかんとしゃがんで多分3分位寝ました。それだけでも結構頭はスッキリします♪ 

次のエイドまで残り1㎞程のロードで再度睡魔に襲われて、自分が蛇行してるのが分かりました。
エイドに着いて開口一番「5分寝る。タイマーは自分でセットする!」と宣言して簡易ベッドに倒れ込みました。
この時もまた何か短編の夢を見た気がします。

5分寝てスッキリして、ホットティーとホットコーヒー飲んで、ビスケットを数枚…ジェルも受け付けなくなって、もうこんな物しか食べれません。
それでもどこからか力が湧いてきて、昼間のように動けなくなることがないです。完全にゾーンに入りました!

外輪山を降って、ココからブロモ山まで長い火口原。

【月の砂漠ゴールへ進む】

砂漠を走ると消耗するのでココはとことん歩きます。
火口原から両線を見上げるとまだまだの所にヘッドライトの光。差は広がってる♪

長い時間歩いて夜中の2時頃にブロモ山手前のエイドに着くと、テントだけあってエイドじゃないような…
一旦通り過ぎだけど、通過チェック出来てないと言われたら嫌なので、戻って大きな声で呼んでも反応なし…
時間がもったいないのでストックでテントをバンバン叩きました。

広大なカルデラ砂漠エリア




ようやく起きてきた奴は状況を全く理解してない模様…「俺はビブナンバー29だ!俺は行くぞ!」と宣言して奴を放っていきました。

さあ、本レースのメインディッシュ・ブロモ山お鉢巡りがココから始まります♪ 道なきコースをマーキング頼りに登っていくと、時々マーキングが風で飛んだのかなくなってます…
ルートファインディングもこのレースの重要な要素です。
この時は完全に集中できてました。ブロモ山の途中通過ポイントの若者はちゃんと起きてました(笑)
でも今日は火山ガスの濃度が濃くて、ずっと咳き込んでます…あそこに長時間いて大丈夫なのか?日本なら間違いなく警戒区域設定されてるレベルです。

ゴオオオっ という地鳴りのような火山ガスの噴き出す音が響き渡るボロモ火口の周りを進みます。

漆黒の闇の中でのお鉢巡りは恐怖そのもの!下が見えないだけマシかもしれませんが…
あとでレースオーガナイザーのRudiさんに聞いたら、心配でずっとスタート地点からヘッドライトの光を見ていてくれたそうです。
お鉢巡りと言っても結構アップダウンあります。
風は何故か常にお鉢に俺を落とす方向に吹いてます。

前日にお鉢一周した久保さんの事前情報で最大の危険箇所は下山ルートだと…心して行ったけど、アレはヤバイ…登山道ちゃうし…いつか誰か落ちるで…

まるで火星のような景色の中を走るコース。干ばつで非常にもろいナイフエッジがコース

ブロモ山区間約3㎞に2時間近く消費して、久保さんのスタート迄残り2時間半…ゴールまで13.2㎞。

少しでも間に合うようにと火口原をめっちゃ走りました。
するとはるか彼方の外輪山の壁の上から「ヨウヘイサーン」と声が聞こえてきます!

凄く励みになりました。歩きたい衝動を堪えて外輪山の壁の下まで走って最後の登り…って全然最後じゃなかった…

外輪山登りきってからまだまだ登りは続き、ゴールからドンドン離れていく…確かにコースマップはそうなってたわ…

ここで完全に6時半を諦めました…それでも目標36時間以内の7時はまだ狙える。
久保さんはスタートしていてもメルディさんは待っててくれる!
と思って出来る限りのペースで進みます。

残り1㎞ぐらいでレースオーガナイザーが降りてきて、ゴールセレモニー準備してるって言いに来てくれました。
次に降りてきた人はやたら俺を走らせようとします(笑)

【感動の170㎞ゴールへ】

ゴール間近に坂があってなかなかゴールは見えないのだけど、やたら大きな歓声が聞こえてきます。
朝早くからえらい人多いんやなぁ、って思って最後100mの坂を登りきって見た光景は一生忘れないでしょう!


片岡さんがゴールに現れた瞬間、涙が溢れました!! フィールズオンアースのツアーご参加者での100マイル初優勝! BTSウルトラ170㎞史上初の日本人優勝者 片岡陽平選手!!!!  劇的な感動ゴール!!!





スタートしてるはずの30㎞の選手達が人垣を作って待ってくれています!まさに勇者の凱旋です!
大歓声の中をゴールアーチまで歩かず走りきると、アーチの下に久保さんとメルディさんが見えました!

本当に嬉しかったです。優勝したことよりも、間に合ってないけど久保さんに会えたことが嬉しかったです!

ツアーに参加してくださり、サポートも含め共に戦った片岡さんが日本人史上初の優勝!!!
こんなに嬉しいことはありません!! 

あとで聞いたところによると、インドネシアのトレラン界のレジェンドのヘンドラさんがみんなに待とうと呼びかけてくれたそうです!粋な計らい感謝します♪

大会プロデューサーで、インドネシアの鏑木さん的存在のヘンドラさんが片岡さんを出迎えます。

そして私に刺激を受けた久保さんは30㎞部門を2連覇します!久保さん格好良過ぎます!

片岡さんの感動的、劇的な170㎞優勝に花を添えるべく、フィールズオンアース・スタッフの久保も30㎞を優勝!

ゴール後はこれまで経験したことのない握手攻め、写真攻めでした♪ インタビューで苦し紛れに放った「最高!」という言葉がオーガナイザーの心を掴んで、それから彼は「SAIKO!」を連呼してました。

今後、インドネシアのレースで「SAIKO」って聞くことがあるかもしれません。
それ起源、私ですから!(笑)

長文読破お疲れ様でした♪


170㎞ 表彰式、史上初の日本人優勝 片岡陽平選手!!!

「SAIKO!!!!」




Staff Comment
 片岡様

本当に、本当に感動しました。
史上初の日本人優勝選手、そしてそのサポートをできた事を心から誇りに思います。

Jetakで苦しんでいる姿を見たとき、優勝は厳しいかもしれない。そう思いました。
でも、せっかくここまで来たのだから、なんとか勝たせたい。祈るような思いでした。

最後のホームストレートに片岡さんの姿が現れたとき、ものすごい感動がこみあげ、涙が溢れました。
ランナーとして、どんな小さな大会であっても優勝できるチャンスはそうそうありません。

それが海外の国際大会となれば、より一層貴重な経験です。一度も経験できないランナーの方がきっと多いでしょう。
そんな中、片岡さんはBTSウルトラという世界屈指の難関コースを、自らの力で史上初の日本人優勝を勝ち取りました!

本当に、本当におめでとうございます!!!

そしてその激走に力を頂き、私も片岡さんの優勝に続くことが出来て、本当に良かったです。
この素晴らしい経験は、私にとっても、現地のインドネシアの皆さんにとっても一生記憶に残る出来事です。

旅行とは、形の残らないお買い物です。周りからは何も見えません。
だけど、心に深く深く刻まれ、一生涯の誇りとして、人生の勲章として胸に刻まれます。

そんな経験をご提供したい、かけがえのない生涯自分自身として生きた証、勲章を持ち帰ってほしい、そんな思いでツアーをご案内しているつもりです。

大げさな表現かもしれませんが、私が生涯最後の日を迎えたとき、きっとこの片岡さんのゴールの瞬間を思い出します。
ほんのわずかな支えしかできませんが、それでも片岡さんの成し遂げた、この壮大なBTSの勝利に関われた事を、心より感謝申し上げます。

そしてまた近い将来、とんでもないチャレンジにまたご一緒できることを楽しみにしております。

片岡陽平選手!!「SAIKO!!!」










参考旅程
参考旅行代金 お一人様あたり(航空券代を除く料金です)
¥97,670JPY¥114,540JPY
11/4-9(10) インドネシア・ジャワ島「BTSウルトラ参加ツアー」170,100,70,30km 月面世界を走る絶景火山トレイル!
2020-11-04
(水)
成田ご出発 
【ツアー推奨フライト】SQ631  羽田 8:50- シンガポール15:25SQ5226  シンガポール16:30-スラバヤ17:50
スラバヤ空港到着空港近郊ホテルご宿泊
スラバヤ 泊
2020-11-05
(木)
朝〇 昼× 夜×

午前: スラバヤ空港出発 バス移動 約3時間~4時間 途中休憩1回予定 途中、昼食+スーパーに立ち寄ります。 レース前後の食料、飲料等ご購入ください
プロボリンゴ 到着ホテルチェックイン
8:00-24:00 170,100,70km 大会受付、ゼッケン受け取り、必携装備チェック
プロボリンゴ 泊
2020-11-06
(金)
朝〇 昼× 夜×

【オプショナルツアー】応援・サポート者対象3:00頃~ 日の出ジープツアー 1970年代ランドクルーザーで火口の砂漠を抜け、BTS国立公園を一望できる高台から日の出を見るツアーです。
7:00~ 大会受付、ゼッケン受け取り、必携装備チェック
13.00–14.00 Technical Meeting 170 Km, 102 Km, 70 Km16.00 受付終了170Km,102 Km18.00 受付終了 70 Km
23:00予定 100マイル 170㎞,102kmスタート地点へ
プロボリンゴ 泊
2020-11-07
(土)
朝〇 昼× 夜×
00.01 スタート170 Km、102 Km 
01.00 スタート 70 Km 
07.00 受付開始 30 Km17.01 表彰式 70 Km19.00 レースミーティング 30 Km19.00 制限時間 70 Km (18 hours)21.00 受付終了 30 Km
プロボリンゴ 泊
2020-11-08
(日)
朝〇 昼× 夜×

06.00 スタート 30 Km Category08.01 制限時間 102 Km (32 hours)09.00 表彰式 102 Km
13.00 制限時間 30 Km (7 hours)14.00 表彰式 30 Km
16.00 表彰式 170 Km18.01 制限時間 170 Km (42 Hours)
終日自由行動
19:00~ 打ち上げパーティー予定
プロボリンゴ 泊
2020-11-09
(月)
朝〇 昼× 夜×

午前中 ホテルチェックアウト 

バスにてスラバヤ空港へ移動 約3~4時間休憩1回予定
午後 スラバヤ空港から出発 

【ツアー推奨フライト】MI225  スラバヤ 18:40  -  シンガポール21:55 着SQ636  シンガポール 22:45-羽田 6:20着
【バリ・ウブドご延泊オプション】バリ ウブドのパレスホテルへ
☆昔の宮殿をホテルとした、洞窟スパや、渓谷のオープンエア・スパ・マッサージをご満喫ください。(スパ別途現地ご精算)
ホテルチェックイン
バリ・ウブド 泊
2020-11-10
(火)
朝〇 昼× 夜×
10:00 チェックアウト

10:30: モンキーパーク、ウブド市街のマーケットへ。15:00 タナ・ロット寺院観光※上記プログラムは交通渋滞などの影響で変更になる場合がございます。
17:00頃 デンパサール空港着  各自チェックイン

【ツアー推奨便】19:20 SL 259  DPS 19:20- DMK 23:05 (バンコク)1:00(+1) SL300   DMK 1:00  - NRT 9:10 (+1)
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